経営者のための組織を強くする労務の基礎知識① 

2014年03月13日

厚生年金基金に加入している企業様必見!?厚生年金基金解散法案が施行されます!
 今年4月に厚生年金法が改正されます。近年厚生年金基金は、代行割れ(厚生年金保険料を一部基金が国の代わりに預かって運用し、老齢年金等へ支払うが、その財源が不足している)が問題になっていました。この法律改正により、厚生年金基金の解散がしやすくなります。現状を考えれば、今後5年以内にほとんどの厚生年金基金が解散し、消滅してしまうことが予想されます。
現在残っている厚生年金基金の数は、560基金(H24.3末)で10年前に比べ約3割に減少しました。しかし、その内訳をみると大企業が単独型とその関連子会社との連合型が1042基金⇒74基金(減少率93%)で中小企業の加入している総合型(同業他社又は都道府県単位で構成されている基金)は、610基金⇒486基金(減少率21%)なのです。総合型の486基金には、約10万社の中小企業が加入しています。この数字は決して軽視できる数字ではありません。厚生年金基金の悩ましいところは、自社単独で脱退しづらいことにあります。
 仮に、自社で基金を脱退した場合は、脱退時特別掛金を基金に対して支払う必要があります。基金は、単に厚生年金の一部を代行しているだけではなく、付加給付として将来の老齢厚生年金を受け取る際に上乗せで給付されます。従って、会社が単独で脱退する場合は、加入者(役員及び従業員)に対する代行部分+上乗せ給付部分を合わせた責任準備金を埋めなければなりません。これが、脱退時特別掛金です。基金の運用状況によっては、数千億~数億単位になるケースもあります。しかも、全て一時金で支払うことになります。このことがネックとなり基金を脱退することに会社は二の足を踏んでいたのです。
そこで、今回の法改正によって基金の存続基準を厳しくすることによって基金の解散を誘導しようとしています。そのため解散に対してはかなり規制・加入企業負担軽減の施策を導入しています。基金が解散すれば、脱退特別掛金は必要ありません。加えて代行割れしているような基金の場合は、その代行割れ基金に対して代行割れ部分の穴埋めを30年の分割納付が認められますのでかなりの負担減になります。
 しかし、厚生年金基金は、退職年金制度の一部です。仮に基金が解散するとその後に代替案を検討する必要があります。
 その際にどのような制度が良いのかも含めて次回検討してみたいと思います。

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