休日・休暇・休職は、有給か無給か?

2013年03月04日

現法律上、会社が社員に対して与えなければならない休日・休暇は実にたくさんあります。1週に1日の法定休日、勤続年数に応じて付与が義務付けられている年次有給休暇、育児・介護休暇、子の看護休暇、女性社員に対する生理休暇、母性健康管理のための休暇、産前・産後休暇などです
これら休日、休暇に対して賃金の支払が必要なのでしょうか?今回は、休日・休暇制度の賃金支払いの有無について確認しておきましょう。

①休日
労働契約は、ノーワーク・ノーペイが原則です。休日は、労働日ではありませんから当然賃金の支払いは必要ありません。ただし、休日に勤務させてしまうと休日出勤に対する賃金の支払いが必要になります。しかも、通常賃金の35%以上の割増で払わなければなりません。

②休暇
休暇は、休日と違って労働日です。労働日なのに会社が労働義務を免除している日のことを言います。
休暇も休日と同様にノーワーク・ノーペイの原則ですから法律上は賃金の支払いは必要ありません。しかし、例外的に年次有給休暇だけは、名前の通り「有給」となり賃金の支払いが必要なのです。
従って、育児・介護休暇、子の看護休暇、生理休暇、産前・産後休暇等は休暇を与えなければならないことのみが法律上の義務であって賃金を支払う必要はありません。そのため、社員に対しては、賃金の代わりに社会保険制度から一定期間の収入保障がされることになります。例えば、産前(6週間)・産後(8週間)休暇については、健康保険から出産手当金が支給され、育児休業(最長1年6か月)、介護休暇(最長通算93日)に対しては、雇用保険からそれぞれ一定額が支給されます。しかし、これらの休暇に対して就業規則に定めれば会社は有給にすることも可能です。但し、社員に賃金を支払ってしまうと健康保険や雇用保険からの給付額が減額、不支給になることもありますのでご注意ください。

③休 職
病気やけがなどによって会社を長期間休職する場合も原則無給で良いのです。
私傷病による休職の場合は、最長1年6か月まで健康保険から傷病手当金が支給され、業務上災害によるけが、疾病の場合は労災保険から給付が行なわれます。

ところで、最近事業所に年金事務所から調査が入ったという話を良く聞きます。税務署による税務調査と違いあまり知られていませんが、各年金事務所管内の事業所を無作為抽出によって事業所が選択され、毎年一定数に実施されています。どのようなことを確認するかというと健康保険や厚生年金の保険料の算出額に誤りがないか、本来加入するべき社員の加入もれがないかなどが確認されます。年金事務所によると5年~7年に一度の割合で全事業所に確認が入るようです。同様に労働基準監督署からも労働保険料が適正に算出されているかの確認調査も入ります。
労働保険料や社会保険料は、社員に支払った賃金を基に計算され、休暇・休職時には賃金の代わりの各種の給付が行われます。未加入の会社はないと思いますが、誤った算出をしていると社員に対する給付額も当然違ってしまいます。
年金事務所等の調査対策と合わせて今一度間違いがないか確認してみてください。

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