ホントに老齢年金は大丈夫? (公的年金の現状)

2010年04月13日
①入口も出口もずさんな管理の公的年金?

連日、日本人の最高年齢が更新?公的年金の不正受給で逮捕者続出!というニュースを見るにつけ、国・市町村のずさんな管理体制に驚かされます。
先ごろ、厚生労働省が85歳以上の不正年金受給者は800人を超えると発表しました。(本当にこれだけで済むのか心配です。)
一方、保険料納付状況はというとH21年度の国民年金保険料の未納者が321万人、未加入者?が9万人合わせて330万人もいるそうです。
仮に330万人が全員納付しているとすると約6000億円の保険料になります。H21年の受給者年金総額は、約43兆円です。それと比較すると大したことないかもしれません。
しかし、20歳以上60歳未満の日本に在住している人は、(外国人も含め)強制加入の仕組みのはずですか・・・?

②H21国民年金保険料納付率60%、公的年金保険料納付率95%?

国民年金(第1号)被保険者は1985万人。先程の未納者321万人の他に、法的に納付しなくてよい被保険者(免除者・猶予者)が535万人。合わせて836万人も保険料納付していません。
H21年度の納付率は、60%しかなく、過去最低水準です。
但し、厚生年金・共済年金(2号・3号)被保険者を合わせた公的年金加入者は6887万人ですから、先日TVのある朝のニュースのコメンテーターが「国民年金の納付率60%。公的年金全体で言えば5%程度で95%の納付率ですから大きな問題ではないですよ。」とコメントしていました。
それは、ホントですかね?

③第3号被保険者は、保険料を納付していない!

専業主婦(夫)は(第3号被保険者)被保険者ですが、保険料を納付していません。その数約1021万人です。(しかも、その期間は納付期間とみなされ将来の老齢年金は給付されるのです。)
要するに、公的年金全体の被保険者6878万人のうち実際に保険料を納付している人は、約5001万人しかいません。
納付率は72.6%ということになります。
これで、将来の年金給付は大丈夫なのかと不安になるのは私だけでしょうか?

なぜなら、老齢年金の受給者は、H21年度で既に、厚生・共済・国民年金合わせて4931万人もいるのです。
公的年金は、ご存じのように賦課方式(世代間扶養。保険料支払者と受給者が違う仕組み)の年金制度です。
年代的にいえば、3人で1人を支えていること言われていますが、実際は1人で1人を支えている状況です。
今後、少子高齢化が進めば、1人で2人を支える時代が目の前です。
厚生年金の保険料率は、H22.9月~16.058%(労使折半)になりました。今後18.3%まで上昇することが決まっています。
年金改正を急がないと会社負担が益々増えてしまいます。

④摩訶不思議な仕組み在職老齢年金!

公的年金は、そもそも世代間扶養のはずですがそうでない仕組みが存在します。「在職老齢年金」という仕組みです。
厚生年金の加入期間は国民年金と違い60歳ではありません。会社に在籍している期間ずっとです。
最近は60歳以上の定年の会社も増えてきました。会社に在籍中は70歳までは保険料を支払わなければなりません。しかし、老齢年金はまだ60歳から特別支給の厚生年金がまだ支給されます。
つまり、保険料を払いながら年金を貰う権利をもった人がいることになります。
但し、その方の貰える年金額は、現在の給与(報酬月額相当額)の金額で一部カットされたり、不支給になったりします。これは、保険料の支払いがなくなる70歳以降も続きます。
いわば、同世代間で扶養する?仕組みなのです。しかもこれがとても複雑で分かりにくく、誤解をされている方も大勢います。

次回以降は、その仕組みを出来る限り分かりやすく解説します。ご期待下さい!!

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